Nadiインタビュー VOL.1 NAOTAKA
Nadiインタビュー VOL.1 NAOTAKA × 聞き手:YUKINO(Nadiスタッフ)
『先生に聞いてみました!』
このコーナーでは、Nadiに所属している先生にインタビューをし、
普段のレッスンではなかなか聞くことのできない、先生の内面や人間性に触れていきます。
第一回目は、トレイルランニングのインストラクターNAOTAKA先生のインタビューです!
いつも穏やかな表情で、どなたでも気さくに受け入れてくれるNAOTAKA先生。
NAOTAKA先生のアウトドアに対する価値観や姿勢を感じる事が出来たとても充実したインタビューとなりました。
YUKINO(以下Y) 「NAOTAKA先生って毎週末、大会やレースに参加されているので、いつも走っていてアクティブなイメージがあります。先生がランニングを始めたのはいつ頃からですか?」
NAOTAKA(以下N) 「走り出したのは、実は遅いですよ。30代半ばの時に大津市にある健康健増進施設で働いていました。そこでお客さんに誘われて人生初のフルマラソンにチャレンジしました。最初は楽勝だと思っていたのですが、結果は27kmで足の痛みにより動けなくなり、リタイヤ・・・。それがめちゃめちゃ悔しくて(笑)
自分の身体能力を過信しすぎていましたね。そして、何としても完走してやろうという強いこだわりが生まれたのも、その時からですね。」
Y 「マラソン初挑戦のリタイヤという結果が先生のマラソン人生に火をつけたのかもしれないですね。それから、トレイルランニングを始めた経緯も教えてください。」
N 「僕自身は、あくまでもトレーニングの一環として山を走っていました。トレイルランニングという名前が普及しだしたのは最近になってからなんですよね。10年ほど前では、「トレイルランニングって何?」って感じで、世間一般にはあまり知られていませんでした。結果的に、それがトレイルだったみたいな感じです(笑)。山に入るのは全然抵抗なくて。」
Y 「なるほど・・。自然と山の中に導かれていたのですね(笑)。ところで、先生のご出身はどちらですか?」
N 「滋賀県大津市出身で、生まれも育ちも唐崎という町です。比叡山の麓ですね。」
Y 「へえ~。じゃあ、自然がたくさんあって、子供のころから活発な運動少年だったのですか?」
N 「いえいえ、スポーツはあまり好きではありませんでした。」
Y 「え!そうなんですか?意外です!」
N 「ええ。スポーツ全般嫌いでしたよ。足は早かったのですが、長い距離も嫌でしたね(笑)団体スポーツも苦手で、サッカーの少年団に入っていたのに、いつの間にかやめたぐらいです。実は、読書と勉強が好きで自他ともに認める優等生君でした(笑)。そして、漫画や映画の世界にも強い興味を持っていました。新しい時代の変化や刺激、ヒロイズムなんかは全部本や映画から吸収していましたね。」
Y 「今の、タンクトップに短パンのイメージとはまるで違いますね!(笑)」
N 「中学生の時も、バスケットボール部に入っていましたが、そこでもスポーツの楽しさを見出せずにいました。けど、勉強に関しては「常にトップ(1番)でありたい」といった強い想いがありました。自分の興味のある分野ではホント負けず嫌いな一面があります。」
Y 「そういう気持ちの部分ってマラソンとかには大事な要素かもしれませんね。現在の先生にも通じるものがあります。」
N 「そうですか?(笑)けど、高校時代は、勉強よりも趣味のほうへ。勉強ばかりだった中学時代の反動ですね。毎日、映画ばかり見ていました。一番好きな映画は「大脱走」。インディ・ジョーンズやスターウォーズが大好きです。当時の将来の夢は映画監督で、スピルバーグやジョージ・ルーカスに憧れていました。そして本気でカリフォルニア州立大学の映画学科に入りたいと思っていました。」
Y 「映画監督になりたかったんですね。先生の撮った映画が見てみたいです。(笑)」
N「でも、当時はネット環境も無く、情報が不十分な時代でした。留学の夢は叶わず京都の大学に進学しました。せめて、いっぱい本が読めるように文学部に入りましたけどね。(笑)
そこでは大好きなヘミングウェイという作家に出会えました。彼の作品には、不幸だけど不屈な主人公が多く、とても影響を受けました。最後まで諦めないというか執着心が強いというか、順位や勝ち負けが大事ではなくてそのプロセスが大事なのだと。そして、体育会のヨット部にも所属していました。厳しい上下関係にもまれながらのトレーニングは毎日が我慢でしたけどね(笑)。」
Y 「だんだん、今の先生っぽくなってきましたね。」
N 「う~ん。そうですね。この頃からですね。心境の変化というか。スポーツというより大自然の中でするアクティビティの楽しさに目覚めました。ヘミングウェイとヨット。自然に対峙した時、人間はいかに無力なのかを感じていました。」
Y「自然との対話を通してスポーツの楽しさを見出せたのですね。そして今の先生ように好きになったらとことん追求する姿勢は不器用だけどかっこいいです(笑)。そういえば、現在お勤めのパタゴニアとの関わりについてお聞きしてもいいですか?NAOTAKAさん=パタゴニアっていうイメージがとても強いんです。」
N 「パタゴニアというブランドと出会ったのも大学時代からで、今では25年以上も愛用しています。本当に信頼できる相棒ですね。今や好きすぎて働いていますしね(笑)そしてNadiに参加してからは仕事として山を走ることができるようになり幸せです。」
Y 「まさに生活もアウトドア一色ですね!そして、そこまではまり込むトレイルランニングの魅力を教えてください。」
N 「大自然の中でできるアクティビティですよね。いろんな季節を感じながらできる。そして場所、時間、季節によってトレイルは変化します。中でも山の稜線をつなぐトレイルなんかは最高ですよ。魅力といっても一言では表現できないですが、自然環境の面、自身の身体面でも、とてもナチュラルにトレイルランニングは楽しむことができると思います。」
Y 「私はマラソンやトレイルランニングとか長距離はあんまり経験したことがありません。レース中は何を考えて走っていますか?」
N 「いかにしてゴールするか」ですね。距離が長ければ長いほどペース配分を考える必要があります。順位でもタイムでもなく、どうやって制限時間内に完走するかを大事にしています。身体を使って走り、頭を使って自分をコントロールします。そして、完走する為には何よりも謙虚な気持ちであることが試されます。自分の能力を過信しすぎていないか。そういったエゴを抑える事が何よりも大事です。」
Y 「今後のNAOTAKA先生のトレイルランナーとしての目標を教えてください。」
N 「年齢を重ねながらも、さらなるパフォーマンスの向上を目指して、自分自身の可能性へのチャレンジを図っていきたいですね。」
Y 「応援しています!では最後に、これからクラスを受けてみたい人へのメッセージをお願いします!」
N 「とにかくクラスでは自然の中で走る楽しさを感じてもらいたいと思っています。トレイルランニングは、コースに合わせて、自由なペースで走る事ができます。その時々の自然を感じながら身体を動かしてみて下さい。とても気持ちいいですよ。あとは、例えばレースを目指してみるとか。トレイルランニングのレースなんて、敷居が高いと思われがちですが、整備されたトレイルはとても快適に走れるし、きちんとしたエイドステーションがあります。安全面への配慮が行き届いたステージで思い切りトレイルランニングを楽しめると思います。是非、一緒にチャレンジしましょう!」
Profile
生年月日:1970/10/29
クラス名・時間:【金曜日9:00~トレイルランニングorトレッキング】【土曜日7:00~モーニングラン】
好きな食べ物:いちご
座右の銘:The world is a fine place and worth the fighting for [この世界は素晴らしい。戦う価値がある]