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Welcom to Kyoto 100  を終えて。

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ワタクシSATORUの感謝とお礼の気持ちから始まったこの自主イベント。

『Welcom to Kyoto 100  (WTK100)』

Nadiを起点として鴨川・大文字を繋いだ1ループ約26.7Kmを6周・TOTAL160Km

100mileを24時間以上かけて京都の地を存分に楽しんでもらう

 

感謝と〝おこしやす〟の気持ちで、私SATORUがRD(Race  Director )を務めたイベントです。

今回は、それぞれにドラマが詰まった2日間を、自分も走った状況を中心にお伝えしようと思います。

まずこの大会に至った経緯については、前回のブログに書いた通りですので今回は割愛します。

2020.12.12(土)  開催当日の朝、

まだこの時間帯は真っ暗、そんな中Nadiへは選手が集まってきます。

スタート地点のNadiは、6周回するエイドポイントでもあり

それぞれに指定のドロップエリアへ補給食や着替えなどなどを置いておく事ができます。

そして周回のチェックポイントでは、今大会よくみるこのお人形。

1ループ毎に自分自身で一コマを進めてもらう、ボードゲーム方式。

27km走ってきて、机の上のたった1マスを進めるといった

なかなかシュールで楽しい形式にしてみました。

そして、スタート時間に揃った選手の中にはアーリースタート組も。

今大会、事前申告により自身の年齢分だけの制限時間内のアーリースタートを可としていました。

ただ、スタート時間には揃うようにとの条件付き。

なので、スタート地点へはすでに1、2周を終え疲労感のある選手もちらほら(笑)。

ブリーフィングを終え全員揃って、笑顔でスタート地点へ。

嬉しい事に、告知も事前にそんなにする事なく実施したにも関わらず

Nadiでの話しの中でイベントを知り、多くの方が応援に駆けつけてくれました。

前回はたった1人で実施したこの100mileの挑戦、

こんな多くの方が応援してくれる、想像もしなかった光景に、スタート前から、胸がいっぱいでした。

RDをしながら自分自身も選手として100mileに挑戦する中、

来て頂く方々へ、心から楽しんでもらえる時間にしたいと

準備し、思考錯誤しながら迎えたスタート地点。

スタートの合図をして、自ら走り出した瞬間、

これから長い時間に挑むにも関わらず

今までに感じた事のない、嬉しくもホッとしたような不思議な感覚でした。

1ループ目は、数名のパックになってまず時計回りに進んで行きます。

コースは京都を存分に楽しんでもらえるように設定しました。

まずは、鴨川を南に下って行きます。

いつも走るこの鴨川の風景は、この時は違った景色に見えるのもこういったイベントのいいところですね。

哲学の道から、銀閣寺の前を通りトレイルに入ります。

大文字火床、そして大文字山頂を経由し

南禅寺へ降りてきます。

まだ紅葉が残る京都を楽しみながら

平安神宮の大鳥居通り抜け

再び鴨川を下り、五条大橋まで向かい折り返してきます。

北へ向かう鴨川は、西賀茂橋のさらに北の橋まで行って折り返してNadiへ戻ります。
 

京都以外からの参加者は、まさにこの1ループは京都観光をしているような和やかな雰囲気。

ようやく1周約27Kmを走り、エイドのNadiへ戻ってきます。

ここではしっかり補給、わずかの休憩で次へのラップに備えます。

走ってる最中には、TOMOさんのSNSを見て

だいたいこの辺を走ってるんじゃないかと、京都ではなかなかお目にかかれない、

100マイル界でのレジェンドになろうTOMOさんの走りを目の当たりにしようと

応援に訪れる方も多くいらっしゃりました。

走ることを通して、実施に走っている間に新しい出会いが生まれ繋がっていく

今の時代だからこその素敵なご縁に、共に走る事で遭遇させていただきました。

2ラップを終えると、すでに54キロを超えてきます。

フルマラソンだと終わっている距離ですね。

ただ100マイルの旅は、まだまだウォーミングアップの距離感…。

今回は、1周回ごとに交互に周回を変える方式を取り入れたため

すれ違う度に、それぞれ参加した選手同士も声かけできることも

そして応援の方、ペーサーをかって出てくれた方からも、すごい元気をもらえました。

80kmを超え、3ループ目以降は

そろそろ日が沈んでくる時間帯に突入します。

日が落ちると、気温の変化も大きくなるためウェアリングや

ヘッドライト、夜間パートに備えてしっかり準備を整えエイドからまた出ていきます。

同じコースを周回を重ねていくたびに、変わっていく風景。

朝、昼、晩と全く違った表情、空気感を感じさせてくれるのも

こういったロングレースの魅力でもあります。

京都に住んでいても、なかなか感じられない感覚ですね。

なんといっても1日で6回も大文字に登ること普通はないですからね(笑)。

4周目、100Kmを超える周回になる夜間パートになってくると

参加者のみなさんの表情も変わっていきます。

簡単ではない、このあまりに遠くのゴールを目指して。

肉体と精神的にも辛い時間帯へと入ってきます。

夜は、気温も下がることもあり

暖かいものを自然に身体が欲してきます。

長い時間動き続けるには、間違いなく〝食べる〟ことがキーになってきます。

動き続けるために、エネルギーを取る

どんどん、考えることもシンプルになってきます。

この寒い中、嬉しいのが無人エイド(笑)

今イベントでは自動販売機やコンビニなどコース上にあるところは自由に使ってOKのため

南禅寺前の自販機では、毎周回大変お世話になりました。

そしてなんといっても、

Nadiエイドに戻っていくのがすべて選手のモチベーションになりました。

暖かい豚汁や、バターチキンカレー、差し入れの美味しいお菓子や補給食などなど

皆さんの愛が詰まったエイドに戻ると、ずっとこの場所に居たくなる気持ちになるんです。

そして、夜間にも関わらず多くの方のサポートや応援。

本当に嬉しかったです。

悲しいかな、自分自身はサブ24を目標に走ってきたこともあり、

どう頑張っても長くて15分程しかエイドにいる時間を作れず。

夜間のラップでは、わずか8分程。。

慌ただしいピットインの、後ろ髪を引かれる思いで泣く泣くエイドを後にしていました。

順調に、ペースを刻みスタートより楽しさ溢れる中進んできましたが

流石にこの5周目120Km地点ごろから、普段経験することのない距離感に差しかかると

ボディーブローのように、カラダの疲労感と迫る設定時間とでキツイ時間に差しかかります。

 

自分自身、ずっと楽しく話しが尽きることなく、進み続けてきた河川敷だったのに、、、

このラップの後半は、ただただTOMOさんの後ろ姿を追いながら

淡々とほとんど言葉を交わすことができず、無言で離れないようにペースを刻む事に。

今回河川敷のペース目標はキロ6分。アップダウンでは多少プラマイはあるものの

130Kmを超える辺りの、登りの河川敷パートでは、ここのキロ6をキープするのが本当にキツかった。

自分のイメージでは、呼吸筋らしき部位が疲労してきている感覚で、

普段なら上がることのない、このペースに息がとても上がってきてしまい

スピードを維持できず呼吸するのに、声が漏れるくらいの状態。。

TOMOさんにも走りながら状況を伝えると
自分の経験上、長時間の慣れない運動強度で、脳が身体に抑制のサインを送りはじめている状況ではないかと。

でも実は心拍数を測ってみると普段の運動強度時と変わらないものなんだと教えてもらいました。

さすがに、57本の100マイルをこなすマイスターTOMOさん
半端ない経験値から得られたアドバイスは的確でした。

『肉体的にピークにきたら精神力で前に進める。
精神力がピークにきたら、経験値で進める。』

この言葉を頭に刻み

自分には持ち合わせてない経験を言葉よりインプットし、まさに体現する時間。

ここからは、自らの限界近づく肉体と精神力、脳の抑制との対決のはじまりはじまり。

弱い自分がこの数時間には凝縮して現れてくるんです。

それを一歩一歩足を進める事で、追い払っていく作業。

頭で理解していても、簡単にはコントロールできない、

自分のカラダと脳に向き合った時間でした。

このカラダの反応は、今まで初めての感覚だったので大きな経験と収穫でした。
アドバイスがなければ、きっと経験のないカラダへの反応に、

上がっていくような呼吸の変化を抑えようと、ペースダウンしていたと思います。

130Km~160Km付近は

カラダも脳も疲労してくる距離と時間帯。

自分以外の参加者もきっとそれぞれに

向き合い戦った時間となったはずです。

ただ言えることは、きっと
思い返して、大切な時間になったと確信できます。

そして、長い旅はゴールを迎えます。

結果自身は、みなさんのお陰で、TOMOさんと共に23時間50分のサブ24を達成できました。

前に進めていけば必ずゴールに行ける

そんなシンプルですが、深みのある思いになりました。

それぞれに向き合った、100mileの旅

各選手も続々とゴールを迎えます。

自らの足で、進み続けた100mile。

今回、自らギブアップしなければ足切りはなしとしていたため

トレイルランのカテゴリーでは最長で36時間30分、

初の100マイラーが5人も誕生しました。

スーパーハイクのカテゴリーでは、54時間30分で

見事、参加者全員が無事完走を果たすことができました。

今回、自分自身もサブ24を目指しレース中は真剣に100マイルに挑んだ事もあり

応援、サポート頂いていた皆様へ、

ちゃんと時間をとってその場で感謝の気持ちを伝える事が出来なくて心残りでした。

イベントを終え、色々な写真を見るとお会いできなかったところで応援や、裏方でサポートしてくれている姿を知り、

みんなもこの開催時間中、共に走り続けていただんだなと、

心が熱くなり感謝の気持ちでいっぱいになりました。

全員無事で完走し、こんな暖かい大会になれたのも、

誰かのためにというサポートしてくれる全ての方々のお陰です。

最後のサプライズには、100mileを完走した方へ

Nadiオーナーからの耐久ロングレースの象徴でもある

世界でたった一つの〝完走バックル〟を贈呈させていただきました。

このイベントに関わって頂いた

みなさんそれぞれに色々なドラマがあると思います。

また、お会いした時にじっくりとお話しできればと思っています。

 

SATORU

 

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